research paperこれまで発表されてきた研究論文

アントロキノノールの研究は、その発見から今日まで繰り返し国際的な学術誌に掲載されています。
権威ある学術誌に掲載されることは、単に名誉なだけではありません。論文を投稿すれば掲載されるという簡単なものではないのです。
こうした学術誌では、研究者から投稿のあった論文を専門家がチェックし、価値のある研究かどうか、内容や結果に信憑性があるかどうかを逐一確認します。そうして研究そのものが評価されて初めて誌面に掲載されます。こうした検証を査読といいます。
従って掲載されること自体が、科学的に一定の評価を得たと言えるものです。アントロキノノールが掲載されたのはいずれも権威のある学術誌なので、やはり世界的な評価を得たと言っていいでしょう。
ここで、これまでアントロキノノールが掲載された学術誌をご紹介します。

新規がん細胞毒性薬の発見

(Planta Media 2007年)

ヒト乳がん、肝がん細胞、前立腺がんのがん細胞株

スペクトル解析を採用して化合物の構造を同定し、その細胞毒性の活性について評価を行った。アントロキノノールは、乳がん、ヒト肝がん細胞及び前立腺がんのがん細胞株に対して阻害効果を有する。

がん細胞のRASシグナル伝達の遮断

(Caner Chemotherapy and Pharmacology 2010年)

ヒト肺がん、肝臓がん、白血病細胞株

アントロキノノールが異なるがん細胞株に対して細胞死を誘導する際のIC50値は2・22から6・42μMである。アントロキノノールによるがん細胞アポトーシスの誘導は、Ftase活性の阻害と細胞オートファジーの誘導によるものだと思われる。

非小細胞肺がんがん細胞増殖の抑制

(Mutation Research 2011年)

非小細胞肺がん細胞株

マイクロアレイ解析の結果から、未処理の対照群と比較した場合、非小細胞肺がん細胞において、アントロキノノールがmiRNAsの発現水準を変化させることが判明した。またデータとともに、肺がんA549細胞の増殖が、アントロキノノールから明らかに影響を受けることが分かった。

ヒト肝がん細胞におけるAMPK及びmTOR経路に対するアントロキノノールの重要な働き

(Biochemica Pharmacology 2010年)

ヒト肝がん細胞

アントロキノノールは、mTORなどを含むタンパク質のリン酸化を阻害することによってTSC1/TSC2の遺伝子を誘導し、ヒト肝がん細胞タンパク質の合成を阻害する。アントロキノノールはAMPK及びmTOR経路において、肝臓がんにとって重要な役割を果たし、主にG1期における細胞周期の停滞とその後のアポトーシスを惹起することが明らかになった。

ヒト膵臓がん細胞オートファジーの作動及びがん細胞プログラム細胞死の誘導

(Journal of Nutritional Biochemistry 2012年)

ヒト膵臓がん細胞 ヒト肝がん細胞、前立腺のがん細胞株に対して高い 阻害効果を有することを発見

90%以上の膵臓がんは、K–ras遺伝子に突然変異及び活性が生じる。
アントロキノノールはPI3K/Akt/mTORのシグナル経路を阻害することによって、膵臓がん細胞の活性を阻害すると結論づけた。阻害が細胞周期G1期の停滞を惹起し、最終的にはミトコンドリアの依存性細胞死を引き起こす。また、がん細胞のオートファジー性細胞死とがん細胞の老化加速も、アントロキノノールが抗がん作用を有することを示唆している。

これらの論文以外にも、多数の論文が学術誌に掲載されてきました。一例をご紹介します。